のんのんびより のんすとっぷ 第9話「おいしいごはんを作った」の感想・レビュー

まさかの小鞠成長回。これまでの大人ぶって背伸びをして失敗するオチから脱却した。
イタチにビビった回はさておき、編み物回と料理回では汚名返上!
編み物回では自分の失敗を素直に認め、料理回では母親に教えを請うた。
(おそらく料理の前に母親が全部下準備をしていたんだろうけど)。
最初は包丁すらろくに使えなかったことを思うとその成長に涙が止まらない!

変なプライドに凝り固まっていた小鞠の頑なさが解きほぐされてゆく

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  • 見栄・プライド・虚栄心に囚われていた小鞠の成長回
    • これまでの小鞠はギャグ担当であり、変に大人ぶったり年上のプライドに拘ったりして数々の失敗を担当してきました。小鞠弄りムーブといっても過言ではなく、小鞠回になるたびにその扱いの不遇さが哀愁を誘いました。しかし今回はそんな小鞠の成長が描かれます。編み物回では小鞠と蛍でプレゼント交換をしたのですが、小鞠の制作物は失敗品ばかり。しかもそれを誤魔化そうとイモウトまで巻き込むのですが……最後には自らの愚かさを認め悔い改めることになります。蛍に対して詫びを入れ、夏海に対してもムチャブリに巻き込んですまないと泣きながら謝る小鞠。小鞠失敗ギャグオチになるのではなくちゃんとしたシナリオになっています。
    • さらには料理回でカレーを作るのですが、ここでもまた成長を見せるのです。多くの視聴者たちは、はいはいパターン、パターン、どーせ小鞠が料理失敗してそれをネタにして笑うんだろう、弄り芸乙とか思っていたことでしょう。しかし途中から小鞠は本質を思い起こすのです。すごい料理を作らないと妹に馬鹿にされるから?一人で作らないと大人として認められないから?断じてNO!そもそもちゃんと美味しい料理を作りたかったんだ!とついに小鞠が覚醒したのです。もともとキッチンには小鞠が失敗しないように母親が仕込みを行っていたのですが、小鞠が自分から母親にカレーの作り方を教えてくれるよう請い願い出たところに今回の全てが集約されていると言えるでしょう。小鞠を小馬鹿にして笑いを誘うという弄り芸パターンから転換し、まさかの成長譚が展開されています。これまでの蓄積があったから出来ることなのでしょうが、3期はシナリオに深みが出ていますね。

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