ハッピーライヴ ショウアップ! 体験版の感想・レビュー

挫折系主人公が初心者(メインヒロイン)の指導を通して情熱に感化され再起する話。
其の他ヒロインもそれぞれ問題を抱えており挫折した主人公が寄り添っていく形式。
所謂、挫折系主人公+少女救済モノの組み合わせであり、業界ではよく見られるシナリオ構造。
それ故キャラ表現と題材の掘り下げが決めてとなるが「舞台芸術」をどこまで表現できるか!?
共通√の目標は専門分野が異なるキャラ達を組み合わせて大衆演劇に出場すること。
あと多分真/裏ヒロインはタイトル画面左上の主人公の姉?だと思われる(推測)。

専門分野をどこまで魅力的に表現し、舞台芸術(ライヴ)でドラマを作れるか。

f:id:r20115:20210501090626j:plain

  • 挫折系主人公×メインヒロインの情熱×少女救済
    • 作品のノリは『あおかな』や『パラレログラム』のような感じです。才能はありながらも挫折してしまった主人公が、情熱溢れるヒロインに頼み込まれて技術を指導することになり、その熱意に感化されて再起していくという展開です。さらに主人公とメインヒロインの間に各々トラウマを抱えるヒロインたちが集結し、問題を克服していくことで関係性を深めていくという少女救済を組み込んでいます。構造だけ見ればノベルゲーではありがちな構図であるため、キャラクターの魅力と扱う題材で勝負することになります。本作の場合は「舞台芸術」が題材とされており、マジック(魔法演出)、大道芸、音楽(楽器)、バレエ、演劇と広範囲に及んでいます。ヒロインたちはそれぞれの専門分野を属性として背負わされているわけですが、これらの専門分野が薄っぺらくなるとキャラクターたちの魅力も崩壊してしまうため、ライターにはかなりの力量が求められています。

 
f:id:r20115:20210501090630j:plain

  • 共通ルート
    • 体験版の流れとしては、専門分野をマジック(魔法演出)とする主人公が初心者のメインヒロインと出会うところから始まります。この魔法演出は文字通りファンタジー世界の魔法であり、火水土風の四大精霊に光と影が加わっており、これらの魔法を発現することでショーを作り上げるというもの。本作の世界観では魔法は一部の者に突如発現する特別な才能であり本来ならば幼少期に選別が行われるというもの。しかしメインヒロインはJKになってから才能が覚醒したという稀な存在でした。そのため師匠につくことができず困っていたところ、ひょんなことから主人公が指導をすることになるという導入になっています。
    • メインヒロインのキャラクター像は「何もなかった空っぽの存在」であることをコンプレックスとしています。だからこそ新たに得た魔法に期待と不安を持っており、その習得に熱意を捧げているわけです。主人公はその熱意に煽られて技術指導をしていきます。物語を動かす役目を負うのは大道芸人ヒロイン。この大道芸人が約1カ月後に行われるショーで出し物をしたいとメンバー集めを行い、主人公とメインヒロインも巻き込まれていきます。体験版の序盤は「仲間集め」であり、旧貴族で天才であるがゆえに感情に欠ける音楽家、特待生として入学したもののスランプになっているバレリーナ、情緒不安定で短気であるため仲間に逃げられた演劇部員を一団に加えます。ショーは日本神話の天の岩戸を変化させた作品で、無くなってしまった太陽の代わりに新しい太陽を創出することを主眼とし、魔法演出で太陽を作り出すメインヒロインに、各々のヒロインが自分の専門分野の舞台芸術を捧げるという設定になっています。

 
f:id:r20115:20210501090651j:plain

  • ヒロイン雑感
    • 主人公が積極的に関与することになるのは魔法演出、バレリーナ、演劇部員の3人。魔法演出を担うメインヒロインは上述の通り。バレリーナには主人公が元エリートマジシャンであることが身バレしており、家庭環境の不和と姉に対する罪悪感を語ります。また演劇部員に対しては挫折後の境遇が似通っているため打ち込んできたものを無くした喪失感に寄り添うことになります。問題なのは天才貴族音楽家。このヒロインは同世代に仲が良い人々がいなかったため音楽に感情を込めることができず、トモダチに飢えているという設定です。それ故メインヒロインと友達になり和気藹々とするのですが、百合営業に近く主人公とは関係性が薄く空気状態となっています。これをどう克服できるかが音楽家√には問われるでしょう。個人的に気になっているのはバレリーナで、不信感と猜疑心が強いことに特徴がありますが、どのように主人公がスランプ克服に関わり、デレ化するのかが楽しみで仕方がありません。
    • そして挫折系主人公といえばグランドルートでのトラウマ克服。ヒロインとの交流を通して、トラウマを克服した主人公が再起して大きな問題に挑むというのがグランドルートの役割。主人公には疎遠となってしまっている姉がおり、公式ホームページのキャラ紹介では謎の存在となっているので、多分姉が真/裏ヒロインなんだろーなと思っています。このメーカーはいつもそうだ。「星メモ」も「色セカ」も「明日永遠」も「さくら、もゆ」も全部メインヒロインが真ヒロインじゃなかったんだ。


f:id:r20115:20210501090641j:plain

f:id:r20115:20210501090657j:plain

f:id:r20115:20210501090703j:plain
 

【感想まとめ】


参考