ウマ娘「ヤエノムテキ」シナリオの感想・レビュー

何にでも修行に結びつけるくっころ系脳筋武道少女を解放する話。
幼少期のヤエノムテキは気性難で激しい感情をぶつけることしかできなかった。
しかし武道を始めたことにより自らを律し非行少女から脱することができたのである。
けれどもレースでは感情に釣られる脳筋プレイしかできず限界を迎えていた。
そんなヤエノムテキを見たトレーナーは力になりたいと誠心を示してフラグ成立。
実家の道場に挨拶に行き、ヤエノの人物像を知ることで、戦術を身につける大切さを説く。
フラグ成立後は何にでも修行に結び付けるヤエノを修行から解放する。
ヤエノムテキの内なる感情を否定するのではなく受け入れて初めて武道から離れられるのだ。

ヤエノムテキのキャラクター表現とフラグ生成過程

開幕くっころ!メンタルよわよわ真面目系武道少女
  • 暴れん坊少女の武道による矯正
    • ヤエノムテキは真面目一辺倒なくっころ系武道少女。しかしながら幼少期は暴れん坊であり、自らの感情を暴力でしか表現できませんでした。そんなヤエノを現在のように変えてくれたのが武道であり、自らの感情を律することが出来るようになっていったのです。しかし日常生活はいざ知らず、レースとなるとヤエノは感情を抑えられず本能剥き出しになってしまい、敗北を重ねます。苦悩するヤエノを見たトレーナーは力になりたいと思うようになりヤエノに話を持ち掛けます。くもりなきまなこによりトレーナーの誠心を知ったヤエノは指導を受け入れ実家へと赴くことになったのです。ヤエノの実家は道場を営んでおり、トレーナーもそのイロハを学ぶことに。ヤエノの人格を構成する武道を一緒にやることで、彼女の足りない部分を知るのです。武道には型があるがレースでは!?その結論とは戦術を学ぶことでした。ヤエノムテキはチヨアルコンビと併走を重ねて戦術を学びメキメキと実力をつけていきます。トレーナーとの二人三脚で成長したヤエノは演武の競演をねだり、その想いを重ねることで、信ずる心を伝えたのでした。

 

トレーナーと演武を共演し心を伝えるヤエノムテキ
  • ヤエノムテキの修行からの解放
    • フラグ成立後はヤエノムテキ脳筋問題に取り組むことになります。武道により人格を矯正したヤエノは何にでも修行に結び付ける女。過酷なトレーニングを続けるだけではいつか倒れてしまう。リフレッシュ休暇が必要だ!と、いうことでヤエノに休息日を設けるのですが、ヤエノはオフでも修行ばかりであり上手く休日を過ごせません。そんなヤエノと粘り強く付き合い、二人で一緒に休暇を過ごしていきます。ヤエノは暴れん坊少女だった時代を修行によって律していたため、感情を表に出すことができ成っていたのです。ヤエノにとって自分の感情をさらけだすことは決して出来ないことなのでしょう。ヤエノ自身は恥ずべきことであると称しています。そんなヤエノの心のドアを開いたのがトレーナーであり、ヤエノと一緒に過ごすことで無様な姿を見せてもいいという信頼感を構築するのです。これにより真面目一辺倒に凝り固まっていたヤエノは解されていきます。お堅い武道少女は弱い自分をさらけ出す強さを知り新たな境地へと至ることができたのです。
恥じていた弱い自分の内面をさらけ出す強さを得るヤエノムテキ