はるまで、くるる。(体験版)の感想・レビュー

『はるまで、くるる。』は「ぬきげぇ」の皮を被った箱庭的ループ哲学?ゲー。
最初はホント何でクリックしてるんだろーね?という気分になるが。
閉鎖空間において記憶喪失状態で放置された人間がどのような行動を取るか」が主題。
それを観測者が3ヶ月間というスパンでループさせながら永遠とデータをとっている。

各ヒロインのキャラクター表現と体験版の内容

最初は唐突にヒロインが乱交しようぜとか言い出してマジで乱交しだす。普段ならここで止める所だが、ヒロインのセリフからこれまで様々にループしてきてデジャヴを味わい失敗を繰り返さないためという雰囲気が漂い始めたので、クリック続行。登場人物たちも表面上はフツーだが内面的葛藤を抱えているという設定も続行の動機付けになったね。理性を優先しがちで他人の心に共感出来ない主人公くんや、バールのようなものを振り回すピンク髪、生真面目委員長なものの裏ではナイフで刺殺衝動に駆られる乳担当、おとめっちくなボクっこ、アホっ娘キャラのフリをしている炉利枠など暗黒面が豊富で良い鬱ゲに化けそうな予感。体験版では「内面的規律を解きほぐし倫理観を崩壊させ乱交をすることにより、一人の男を共有する際の女が抱く嫉妬や葛藤などを融和させる」ことを目的にはなしが進んでいく。平安貴族とか一夫多妻制における女の心情描写は日本では良くあることで、道綱の母の『蜻蛉日記』とか読むとよい。


で、乱交しながら閉鎖空間での3ヶ月間を過ごし、最後の記念にピクニックといったところでブラックアウト。観測者視点が入り、ここで世界観設定の伏線が晒されます。どうやら主人公くんたちが置かれている世界は、一種の箱庭で実験農場。フジリュー版『封神演技』とかそんな感じだったなぁ。観測者は主人公くんたちのセカイを「カーネーション」と例え、3ヶ月という時間軸で、閉鎖空間に置かれた人間の行動のデータを採り続けているらしい。観測者の言では、乱交√は比較的成功した部類になるらしい。そしてそんな観測者たちもデータをとることが手段の目的化となっている状態。また哺乳類の行動を人間とボノボで比較したりと、とても素敵な設定となっている。この設定だけでもプレイしたくなるのだが、如何せん日常テキストを読むのが少しシンドイ。確かに現実は「終わりなき日常を生きる」ものなので、延々と続く緻密な様子を描写するのは確かに意味があるのだけれども。そしてなぜ体験版で乱交√をやったんだ!?この作品のコンセプトは抜きゲじゃないだろう、とか思う。この後の展開としては、閉鎖空間に気付いた主人公君たちがセカイを打破するために観測者たちに反逆する現状打破モノになりそう?