雑録

まいてつ Last Run!!「ニイロク」ルートの感想・レビュー

蒸気機関車から電車への転換が行われず国鉄が民営化しなかった世界線の話。
巨大赤字を垂れ流した国鉄は一部の区間を除きほぼ全てが廃線となった。
その背景にはアメリカによる交通インフラへの介入と市場独占があった。
それでも連帯して立ち向かえばどうにかなったかもしれないが・・・
国鉄は縦割り行政と縄張り意識により疑心暗鬼となり内部崩壊した。
赤井宮司は電化路線の温存を図るため労使闘争に身を投じていく。

ニイロクが感情を失った背景を回収する

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  • 1.仕事優先で家庭崩壊した挙句離婚した赤井宮司が行き着いた果てがレイルロオド
    • 【1-1】ハチロクアフターでは表情が動かせなくったため顔中包帯グルグル巻きで登場したのがニイロクでした。オリヴィの超ポジティブシンキングによって表情無くてもクールキャラで通せばイイジャナイという後押しにより復活し、乗車できなくなったオリヴィの跡を継ぎその役割を継ぐことになります。ではニイロクは一体何故表情が動かせない欠陥品となったのでしょうか?その背景設定を回収するのがニイロク√の位置づけとなります。
    • 【1-2】ニイロク√の主人公は若き日の赤井宮司です。赤井宮司世襲により神職に就くことに疑問を抱き、好きだった鉄道関係を仕事に選ぶと順調に出世を重ね、結婚して子どもを作り家庭を持ちます。そして栄えあるエリート、試験運転士にまで昇り詰めるのですが、そこからは地獄の始まりでした。何体もの車両を試験してはデータを取って潰していく日々。感情のあるレイルロオドと仲良くなっては潰すという行為を延々と繰り返すことになりました。これにより赤井宮司は精神的に摩滅、夫婦間でコミュニケーションを取らなくなり、家庭を崩壊させてしまったのです。
    • 【1-3】そんな赤井宮司の支えとなったのが、最新鋭特急形電車クハ26とその専用レイルロオドのニイロク。ニイロクの天真爛漫さ心に傷を負った赤井宮司を癒していくことになります。赤井宮司に対する仄かな恋心の発露を自覚したニイロクとの束の間の幸せな時間をお楽しみください。また赤井宮司は今までスクラップにしてきたレイルロオドは無駄だったのではなくニイロクに継承されていることを知り、心の闇が晴れていくのでした。

 
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  • 2.国鉄解体編
    • 【2-1】しかしながら赤井宮司とニイロクの幸せな日々は長くは続かず、国鉄解体のお知らせ。巨大赤字を抱えていたとはいえ採算がとれている黒字路線を民営化すれば全廃することなどせずに済むのにどおして・・・。その理由はアメリカの介入にありました。アメリカは日本の交通インフラのシェアを独占する為に国鉄を崩壊に追いやったのでした。赤井宮司は労働運動の指導者に祭り上げられ、労使闘争に巻き込まれていきます。赤井宮司に期待されていたのは最新鋭であるニイロクの破壊を防ぎ、いつか来る鉄道網の復活に備えること。そんなわけで数多の犠牲の上にニイロクの生き残りが図られます。
    • 【2-2】ニイロクが整備体ボディを失う最後の夜。赤井宮司にその身を晒すことを望むのですが、場面が暗転しシーンカットされてしまいます(情緒を深める為にもここの描写は必要だったのでのはないでしょうか?)。読者たちがガッカリする中、シリアスシーンは継続。赤井宮司の同期である後藤のレイルロオドや、ニイロクが尊敬するD60のシロなどが次々とニイロクを生かすために散っていきます。特にニイロクの良き姉的ポジションであったD60がニイロクの代わりに犠牲になったところを「共感」で目の当たりにしたニイロクは精神崩壊。この影響によりニイロクは感情を失ったのでした(背景設定回収・了)。

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