ゴールデンカムイ4期12話「アシㇼパさんの杉元に対する恋情を丁寧に描いていたのに後半から突如精子探偵という前代未聞のバトルが始まる」

前半は房太郎がアシㇼパさんの杉元に対する想いを弄ることで耳を染めその恋情が明らかになるという話。
こうしてゴールデンカムイでは珍しい恋愛劇を演出した一方で後半はガラッと雰囲気が異なる。
アイヌの少女と日露戦争帰りのニシパとの関係性を掘り下げていたのに、なんと精子探偵物語が始まるのだ。
イギリスの連続娼婦殺害事件になぞらえて札幌で罪を犯す外国人を探すために立ち上がったのが宇佐美上等兵
彼は屋外で自慰行為をすることにより精子を飛ばしてプロファイリングを行っていくのである。
宇佐美上等兵の能力は凄まじいものがあり、見事犯人と接触して抗争を繰り広げるも寸での所で逃がしてしまう。
4期のうちにサッポロビール攻防戦を描くのが無理だとするとすごく中途半端なところで終わりそう・・・

アシㇼパさんの杉元に対する恋情

アシㇼパさんが杉元に執拗に脳みそを食べさせていた理由

今回は杉リパ回。アシㇼパさんの杉元に対する好意が第三者に指摘されるというカタチで浮き彫りになる。アシㇼパさんが杉元に対して特別な感情を抱いていることは、これまでの物語の中で描かれて来た。だがそれが明確な恋心として発露することは殆どなく、信頼や絆という側面が強かった。だが今回は海賊房太郎というキャラを挟むことでアシㇼパさんが明確に杉元に惚れていることが強調された。房太郎は他者に対してグイグイと行く性格であり、アシㇼパさんに色々と杉元との関係についての質問を投げかける。その度にアシㇼパさんは耳を真っ赤に染めていくのである。そして極めつけは動物の脳みそ。アシㇼパさんが執拗に杉元に脳みそを食べさせようとしている様子を見た房太郎は自分の好きな物は好きな人にも好きになって欲しいよねと改心の一撃を放つのであった。杉元のプロフィールに好きな食べ物として動物の脳みそが挙げられていることからアシㇼパさんの意図は成功したと言える。
 

精子探偵宇佐美上等兵

屋外で自慰をし精子でプロファイリングする宇佐美上等兵

上記のように今回の前半はハートウォーミングな杉リパ物語が展開されていたが、後半から前代未聞のぶっ飛んだシナリオになる。原作でも異彩を放っていた精子探偵の出番である。札幌ではイギリスの連続娼婦殺人事件を模した事件が発生していた。これを見た宇佐美上等兵は犯人は現場に戻るものと確信しており、プロファイリングを行うのである。だがこのプロファイリングの手段というのが屋外で自慰行為をして飛んだ精子により相手を推察するというものであった。菊田特務曹長はこれを見て大いに呆れるがなんと殺人事件の犯人は宇佐美上等兵の予想通り自慰行為に耽っていたのである。飛んでいった宇佐美の精子の先には犯人の精子もまたあり、予想が的中。犯人を追い詰めることに成功する。ここからバトル展開になるのだが、お互いが逸物を擦り付けながら精子を飛ばし合うという謎の戦いが描写される。ここまで下品な攻防戦を描いた作品がこれまでにあっただろうか!(結構あったかもしれない)。菊田特務曹長は逃げようとする犯人の馬に追いすがりこめかみに銃を突きつけるが、犯人は未だ逸物をしごいており顔射されてしまい取り逃がすことになる。こうして前半に丁寧に描かれた杉リパシナリオは精子探偵のトンデモバトルに全てが持っていかれてしまったのである!

精子を飛ばしまくる前代未聞の謎バトル
顔射され犯人を取り逃す菊田特務曹長