ウマ娘「サイレンススズカ」シナリオの感想・レビュー

理論の枠に収めて個を殺すよりもコダワリや天性を大事にして育成するという話。
サイレンススズカは「大逃げ」のウマ娘であったが、その個性を殺される。
序盤は体力を温存しスパートをかける走りを指導されるのだが、結果を残せなかった。
そこに登場したのが主人公トレーナー!スズカの大逃げを活かした指導を実施する。
スズカは自分のトレーナーにコダワリを話す決意をし、その結果移籍することに。
「大逃げ」を成功させるにはエネルギー量の絶対的な増加しかない!
坂路トレーニングに努めたスズカは覚醒し、見事「大逃げ」ウマ娘として大成する。

サイレンススズカのキャラクター表現とフラグ生成過程

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  • 「大逃げ」に対する強いコダワリ
    • サイレンスズカは走ることで大好きで、走ることに喜びを見出すウマ娘。走ることで自己と対話し、自然と一体になることに快感を覚える気質でした。そのため自分の前に誰かいると集中できないので、常に先頭を走る「大逃げ」の走法に強いコダワリがあったのです。しかしサイレンスズカのトレーナーはスズカの個を活かすことはできませんでした。最初はエネルギーを温存してスパートをかける。この走法をスズカに課したのでした。しかしスズカはこの指導に馴染むことが出来ず、レースでも結果を残せません。挙句、この走法が身につくまではレースにでることも禁じられてしまったのです。自分に適した走りができなくなったサイレンスズカはあんなにも走ることを楽しんでいたのに、今はもう辛いだけのものに変わっていました。このような状況の中で救いの手を差し伸べるのが主人公であり、気分転換に自然溢れる場所でのトレーニングに誘います。ここでスズカは改めて自己の走法を確認。大逃げをしたいのだということを伝える決意を固めたのでした。スズカは主人公に同行を願い出て自分のトレーナーと対峙します。善良なトレーナーはスズカの個性を認めると共に、その指導を主人公に託すことになったのです。(個人的にここで対決が起こるのではないかとヒヤヒヤしたものですが、穏便にすんだ)。

 

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  • シンプルにゴールのその先を見つめる
    • 大逃げ走法を確立したサイレンススズカはその実力をメキメキと発揮し、結果を残していきます。しかしスズカは走る事だけを貫いてきたので、それ以外は結構ポンコツなところもあり、ファンとの交流の際にはアレコレと考えすぎてしまい上手く対応ができませんでした。色々と考えすぎてしまうというスズカに対し、主人公はシンプルにゴールのその先、つまりはご褒美を提示。これにより大逃げを得意とするスズカは考えすぎることなくシンプルに目的を目指す強さを発揮し、ファン感謝祭を乗り切るのでした。このあれこれ考えすぎずにシンプルにゴールを目指すというのは仕事でも使えるメンタルだよなぁと思うこと仕切り。最後はトライアスロン大会に出場するスズカ。ここでスズカは自己のご褒美を主人公と定めて爆走して勝利します。今まで楽しいから、自然と一体になりたいから走っていたスズカに、さらにゴールのその先としての主人公が出来たのです。サイレンスズカが主人公を得て、また一歩成長した証でした。

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サイレンススズカが主役となるメインストーリー第5章はコチラ