レヱル・ロマネスク 第8話「世界遺産・北九州工業地帯・ネジチョコ」の感想・レビュー

今回は関門鉄道トンネルちゃんの登場。帝国日本の物資輸送の申し子です。
そんな彼女が紹介するのは世界遺産のお土産として開発されたネジチョコ。
産業革命遺産に八幡製鉄所が含まれるので鉄をイメージしたチョコが爆誕
実際に遊べるお菓子にインスパイアされ関門ちゃんは鉄道チョコを提案します。

Heritage and/or Contents Tourism

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  • 明治日本の産業革命遺産
    • 今回は関門鉄道トンネルちゃんが登場し、地元の名産品として北九州工業地帯が誇る工業製品を模したチョコレートを紹介してくれます。話の中ではシリンダーですが、たぶん有名なものとしてはネジチョコ。これは明治日本の産業革命遺産世界遺産に登録された時に開発されたお菓子です。北九州の八幡製鉄所産業革命遺産に含まれることから鉄をイメージしたお菓子としてネジチョコが創出されました。ポイントしては実際にボルトとナットを締めることができ、遊べるお菓子という所です。これに触発された関門トンネルちゃんは、鉄道模型に擬したチョコを提案。組み立てて遊べるチョコレートなわけですね!関門鉄道を象徴するに相応しい名産品になりました。ただ、ネジチョコのお土産の難点は遊んでると溶けるというところ。いやサブレーも発売されているけどさ。鉄道模型を組み立ててたら溶けてしまう気もします。
    • で、今回おさえておきたいコンテンツツーリズム的要素は世界遺産北九州工業地帯が題材となっているところ。コンテンツツーリズムはアニメだけでなく、歴史などもコンテンツの題材となり得るのですが、その際には「authenticity」が問題になることが多いのです。コンテンツ産業は娯楽なので歴史学ではなく、それ故意図的に改変されることも多々あります。しかし娯楽の消費者はそんなことは考えず、寧ろそれが(物語上は)真実なものになるため、同じ文化財を見ていても観光者にとって何を消費しているかが異なるのです。またとりわけ角川陸海空三部作(艦これ・ストパンガルパン)等は軍事的なものをカジュアルに消費するので現地で慰霊系のツーリズムの人々と温度差が生じることもあります。北九州工業地帯八幡製鉄所と言えば日清戦争の賠償金とか大冶鉄鉱などの帝国主義的動向と切っても切り離せないわけで、これらを観光資源に活用してインバウンドとか観光客誘致する場合はそれなりに配慮が必要なので注意しましょうね!ということでした。

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