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【感想】ぼるしち『桃ちゃんやみおちした!?』を読んだ。

映画デートを邪魔されたうえ媚薬を盛られて闇落ちした桃を身体的にケアする話。 シャミ子から映画に誘われてウッキウキになるちよもも。 だがしかしいつもの如く映画にはシャミ子のバイト先の人員が加わりデートは邪魔される。 さらにケーキバイキングに行っ…

【感想】スナメリ「十日前 10 days ago」を読んだ。

薄い本の導入部分は短ければ短いほど良いという言説が一部にありますが、それを逆手に取ってじっくりと描いたのがこの作品。タイトルにもある通り夜伽に入るまでの10日間の描写がたいへん素晴らしく、その期間を過ごす高校生のつがいの初々しい心情がとても…

三上ミカ先生の兄妹シリーズ、吸血鬼モノのセルフパロディ本が出る。(『血は蜜よりも甘く』感想)

母子家庭における唯一の男手として家族を守ろうとするカッコいいお兄ちゃんがウリの原作。かわいい妹は兄をよく慕い二人は母を支えながら生きてきたのですが、ある時、妹がお兄ちゃんの理性を破壊してしまいます。お兄ちゃんが葛藤に駆られながらも妹の思慕…

ゴールデンカムイ 主要キャラの最期まとめ

無事に連載終了を迎えたゴールデンカムイ。ここでは五稜郭の戦い・暴走列車編で死亡したキャラの死に際と、生き残ったキャラが最後どうなったかの後日談をまとめておく。 鯉登平二(音之進のパパ) 都丹庵士 二階堂浩平 ソフィア 牛山辰馬 土方歳三 尾形百之助…

ゴールデンカムイ「尾形百之助の本当の目的は何だったのか」

尾形の死では、結局人間には役割や大義など無く、ごく個人的な私怨で動くということが描かれた。ゴルカムでカルト的人気を誇っていた尾形百之助上等兵。シナリオ的にはトリックスターの位置付けで金塊争奪戦を引っ掻き回し、その動機が注目されていた。だが…

タコピーの原罪 最終話「2016年のきみたちへ」の感想・レビュー

予定調和のしずまりセカイ系エンド。タコピーの自己犠牲によりしずまりが和解して百合友情。 タコピーが自らの命を捧げた最後のループは、全てが上手くいった世界線。 東くんは兄と喧嘩できる仲になっており、新しい眼鏡を与えられ友達もたくさんできる。 し…

タコピーの原罪 第15話「しずかちゃん」の感想・レビュー

最適解はただ寄り添って傍にいる事と答えが出ているのに対象を孤独にしてしまうタコピーの話。 今回はしずかちゃんの感情爆発回。何も言わず耐えて来た少女が言葉の洪水を浴びせかける。 しかしタコピーは何も問題を解決することができず分かんないっピとい…

タコピーの原罪 第14話「直樹くんの介在」の感想・レビュー

これまで「東くん」として認識されていた男の子がサブタイで「直樹くん」になってるっピ。 「直樹くん」の介在によりタコピーは「助けて"あげよう"」が間違いだということに気付くっピ。 「宇宙にハッピーを広める」というタコピーの種族自体が間違いだった…

僕の心のヤバイやつ Karte.92「僕は生まれた」の感想・レビュー

イッチお誕生日。ひょんなことから山田を夕食に招待するというのが話の趣旨。 だが、それよりもイッチが家族から愛されていることが実感できてホッコリする。 おねえは勿論の事、ママンはすき焼き、ダディはケーキと盛大にイッチをお祝いする。 中二病患者の…

僕の心のヤバイやつ Karte.91「僕らはゴールした」の感想・レビュー

終業式。進級時にクラス替えとなるので名前呼びを実現するためバスケ対決する話。 私立中に落ちて公立に馴染めず自分を守るために根暗陰キャぼっちとなったイッチ。 それでも中2時には山田と出会い、交流することで、友達が増えていったイッチ。 中二病全開…

タコピーの原罪 第13話「タコピーの原罪」の感想・レビュー

タコピー過去跳躍の始原的理由は男を寝取られ母を殺したまりなの願望を曲解した為だったという話。 2022年の1周目の世界線αでは、まりなちゃんバッドエンド(雲母坂家心中√)に終わってしまう。 タコピーはポツリと漏らしたまりなちゃんの言葉を曲解し小4時に…

タコピーの原罪 第12話「2022年のきみへ」の感想・レビュー

雲母坂母子が久世母子によりダブルで男を寝取られる話。 2022年の世界線α、自殺したかに見えたしずかちゃんは未遂に終わり生存していた。 まりなちゃんは東くんと付き合うようになっていたがそこへしずかちゃんが現れる。 しずかちゃんを垣間見た東くんは目…

タコピーの原罪 第11話「日本縦断しずかツアー」の感想・レビュー

東京の父親の所にいたのはチャッピーではなく再婚家庭の新しい家族だった話。 チャッピーがいなかったことで最後のラインが破られたしずかちゃんは暴走。 再婚家庭の子どもがチャッピーを食べたと言い出し胃の中を調べるとかのたまう。 タコピーはしずかちゃ…

【感想】タコピーの原罪 第10話「東くんの救済」を読んだ

まさかの救済エンドで読者たちは驚き!東くんの兄がしずかちゃんの運命力を超えた。 冒頭から叙述トリックで兄から糾弾され絶望感でいっぱいになる東くん。 読者たちが見たいのはこの展開だったんじゃないかな。ドキドキしながら頁を捲ると…… しかしそれは東…

【感想】僕の心のヤバイやつ Karte.90「僕はややこしい」を読んだ

まさかの足立回。足立が萌子へホワイトデーのお返しをする話(但しママン付き)。 足立は萌子へのプレゼントを下駄箱に仕込みイッチに演出の協力を頼むだが…… なんとそのプレゼントは、イッチが山田へあげたものと勘違いされてしまう。 イッチは何とかその真相…

個人的な目的と社会集団全体の夢の相克(『ハイパーインフレーション』30話)

貨幣経済を題材に資本主義の最高の段階としての帝国主義を扱う作品『ハイパーインフレーション』。 第30話では主人公が掲げる奴隷解放という公約が主人公の姉を助ける為の口実ではないかと糾弾される。 ここで扱われる問題が個人的な目的と社会全体の夢の相…

【感想】タコピーの原罪 第9話「大丈夫」を読んだ

東くんがしずかちゃんに惹かれたきっかけは母親の代償だったという話。 これまで描かれて来た優秀な兄に対する東くんの強烈な劣等感もついに絶頂。 兄と比較され母親から見放されて行くことに苦しむ姿に打ちのめされる。 その象徴となるのが兄は使わなかった…

【感想】タコピーの原罪 第8話「しずかキングダム」を読んだ

魔性の女しずかちゃんがついに本性を露呈。自己の為に男を切り捨てる話。 まりなちゃん生存フラグはバキバキに折られ死亡が確定し警察が調査に来る。 焦燥感に駆られるタコピーと東くんだが、しずかちゃんのみ平常運転。 前々からしずかちゃんの異常性が匂わ…

【感想】鬱ごはん 第151話「のど飴と流星群」を読んだ

労働は全て虚無。知識の習得も全て虚無。生きることも。 どんな仕事でも対人関係は避けられない。第三次産業だと尚更そうである。 人によって価値観は違うものであるのだから万人受けすることなどあり得ない。 100のうち99良いことがあっても、1つでも悪いこ…

【感想】僕の心のヤバイやつ Karte.89「僕は溢れ出る」を読んだ

惨めな虚栄心を痛感し劣等感に苛まれるイッチが山田の頑張りに感化される話。 「比較、嫉妬、自己嫌悪。そんなの単なる保身。馬鹿野郎……!」の場面がとても秀逸。 イッチはプレゼントを皮肉ったが、実はそれが自己卑下だったというのが今回のハイライト。 自…

ダサいメンズファッションの代表例に群馬Tシャツを持ってくるという鬼畜の所業(こづかい万歳第26話)

こづかい万歳の第26話は中年男性のファッションがテーマ。 中年男性となると社会的地位も高くなり身につける服も値段が高くなりがちです。 それ故こづかい制だと何も買えず、着るものが無くなり「裸でいろというのか!?」と苦悩することに。 ここで「ダサいメ…

【感想】タコピーの原罪 第7話「タコピーの告解」を読んだ

タコピーがまりなちゃんを殺害した罪の深さを自覚する話。 まりなちゃんを殺したことで虐めから解放され幸福な時を過ごすタコピーたち。 タコピーはまりなちゃんの替え玉として家庭生活を送るのだが…… 真相を知ってか知らずか母親に偽物であると見抜かれてし…

【感想】タコピーの原罪 第6話「東くんの冒険」を読んだ

失敗する事で大切な人から見切られる事を恐れる少年が失敗しても受容される話。 東くんは優秀な兄と比較され、もう既に母親から諦められてしまっていた。 悲劇なのはそれでも東くんは母親の愛を追い求めているということ。 そして母が好意を向ける対象である…

【感想】鬱ごはん クロス第24話「大人のインスタントコーヒー」を読んだ

父親が自分を生んだ年齢。そこに自分も到達したが、自分は何も成し得ていない悲哀。 幼き頃の情景が自然と思い出される時がある。そこに見るのは大人としての父親。 主人公である鬱野は父が飲むカップコーヒーに大人を見出していた。 思い出に感化され川を見…

【感想】僕の心のヤバイやつ Karte.88「僕は何を言っているのか」を読んだ

ダブルデートで原さん達とスイーツ食べ放題の店へ行く話。 前回の引きで原さんのことをカワイイと言ってしまった我らがイッチ。 そのため山田及び原さんに想いを寄せる神崎のヘイトを高めてしまう。 今回はそんな気まずい状態でスイーツ食べ放題を行うことに…

【感想】『タコピーの原罪』(1話~5話)を読んだ

風俗嬢の母親が、娘の同級生の父親を寝取った為、娘が学校で虐められるようになった話。 タコピーは秘密道具で人類をハッピーにするべくやってきた宇宙人! 地球に着いたばかりで困っていた所をしずかちゃんに助けられ、恩返しをする決意をしたの。 しかし虐…

【感想】中年、ラジオに孤立を知る(『こづかい万歳』第25話)

今回はラジオ配信が趣味なパソコン修理夫を通して承認欲求が描かれる。 パソコン修理夫は日常生活で何も喋らない反動で、ラジオ配信を始める。 当初はひたすら壁打ちをするだけで満足していたが再生回数が気になりだす。 旧友たちに配信を知らせ再生回数が増…

「恋情慕情による倫理観の破壊」という物語構造について

主人公とヒロインの関係性は様々な表現パターンがあり、その一つに「指導的立ち位置」(指導者-被指導者)といったものがあります。知識や技術の伝授を媒介にすることで二人の間に深い関係性が生じ、その過程において様々な感情が芽生えるのです。当然そこには…

【感想】亜美寿真「まなばせ」を読んだ

真面目系クール系黒髪JKがバイト先の本屋の店長を誘い受けする話。 思春期な少女は春画に興味津々であり凝視していたが故に接客トラブルとなる。 店長がクレーム対処に当るが少女は退勤時間を過ぎても待っており車で送ることに。 車中少女は当該書籍を食い入…

【感想】雛原えみ「メイドお届けします」前・後編を読んだ

久川凪系統の掴みどころのない不思議系メイドの話。かわいい。 要領が悪いから「ツンデレドジっ子」で行け!とキャラ付けされて派遣されてきた。 このメイドは主人公の祖父が経営する会社の者で卒業試験の実習に来たのだとか。 主人公は祖父の思い通りになる…